K10's Memorandum

いきなり登山が好きになりました

【亀仙流】テント泊に備え、グレゴリーバルトロ75Lを購入

大は小を兼ねるハズ

2週間も登山できないと、非常にストレスが溜まる。2週間前の硫黄岳の感触も忘れてしまい、登山をしているのと同じような感覚で食生活を送ると、ごくあっさりと太れる。もう登山道具のメンテナンスも終わってしまったし、なにを書こう。そういうわけで今回はこれ。

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上記写真は、スマホ撮影なので、拡大しないでください。。。

 

3月某日の登山で安達太良山を選んだ理由は、単純に会社の先輩のお誘いもあったのだが、新しく買ったワカンの性能と、さらに、テント泊のために買った大型ザックを、傾斜の緩い場所で試したかったからでもある。

写真の通り、デカすぎて、まさに亀の甲羅状態。

形もそうだが、実装に近づけるべく、意味もなく色々入れたので重いし。

 

バルトロとの出会い

雪山シーズンになると、いつも使っているザックに全く余裕がなくなる。レイヤーが増える、防寒用の手袋や帽子なども必要、公共交通機関での日帰り登山がメインなので着替えも必要。いつも余計なモノはほとんどないし、雪山で変に軽量化とか小型化してリスクをとるのも愚か。カメラを持って行かなければいいのだが、やはり、ここだけは譲れない。登山歴の長い人たちとテント泊計画が持ち上がったことをキッカケに、大型ザックを思い切って購入することにした。

小型や中型であれば、値段も安いし、それほどフィット感に神経質にならなくてもいいかもしれないが、15キロとかを収納するレベルになると、体に合うかは結構大切というアドバイスもあり、靴選び並みに時間をかけて、某ショップに数時間滞在した。

普段使いのオスプレーの大型版を最初に試したが、なぜかフィット感がなくダメ。ミレー、ノースフェースは背中とか肩に違和感が凄い。ドイター、ホグクロス、カリマーと、店にある大型ザックを背負いまくる。店員さんには、絶対買うのでお付き合いを!、と付き添ってもらい、フィッティングのために、次から次へと重りを入れてもらう。

カリマーが一番いい感じにフィットしたのだが、どうも気に入らない。容量を稼ぐのに、縦にビヨーンと伸びるのがクールではない。そして、結局、大定番のグレゴリーに落ち着くことになった。

 

バルトロのスペック

背負い心地の良さが抜群と言われるグレゴリー。40リットル前後のザックを探したときも、最後までグレゴリーが候補だった。そして、今回遂に。

 

【カラー】黒

ネイビー。全て背負ってみた。赤が好きなので、赤に傾くが、ハードシェルやフリースが赤なので、これはいかん。普段使いのザックは、赤系。しかし、少し色味が違うので、服装との相性は気にならない。しかし、バルトロの赤は、本当に赤。ネイビーは、周りに使っている人がいるため却下。消去法で黒になったが、結構いい感じで気に入った。

 

【サイズ】75リットル Mサイズ

縦走で何泊もする予定はないのだが、65リットルではなく、75リットルにした。重量が増えることはわかっていても、やはりカメラはちゃんと持って行きたい。テント泊するなら、お酒も持って行きたい。水分補給の量も人より多い。ということで、スペースがなくて「あーーーー!」となるストレスから開放されるため、75にした。Mサイズを選んでいるが、これは後述する。

 

そういうわけで紹介してみる(全体像とサイズ)

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もっと形を整えて撮影しろ。と自分に言いたい。

本当に黒である。

せっかく写真も撮ってみたので、色々書いていこう。

 

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左は、いつも担いでいるオスプレーの38リットルのザック。

両方とも、中身は入れていないが、幅が全然違う。でも背の高さは一緒くらい。

オスプレーも、アイゼン、ピッケル、ストック、ワカンを外付けすれば、一眼レフ、小型水筒、水2リットル、着替え、予備のシェル含めた防寒着一式、おやつ、全て収納は可能である。

 

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横からの姿。結構ペシャンコになる。

 

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詰め込むと、こんな感じで、厚みがどんどんでてくる。

このザックは、縦には伸びないが、横幅と厚みで容量を稼ぐ形になっている。

だから、荷物を入れて担ぐと、亀仙人のように甲羅を担いだ人になれる。

 

ついでに色々開いてみる(アクセスのしやすさ)

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メインゲートである。驚くほどガバっと開く。そして、開閉が簡単でビビる。

そして、見えているGREGORYマークは、ハイドレーションの収納場所。

 

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そして、こいつは着脱可能で、しかも取り外して、裏にベルトがついているので、ミニザックにもなる。すごい工夫である。

 

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左は雨蓋の裏のスペース。洗面道具とか使わないものを収納。

右はザック正面についている収納スペース。とにかくデカイ&ファスナーがガバっと開く。タオル、シェル、手袋なんかはここにガバっと無造作に入れられる、すぐに取り出せる。残念ながら、ワカンはギリギリ入らず。

 

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雨蓋の表側の収納。左右に入り口があり、中は仕切られてる。部屋が別々なので、使い分けが出来て結構便利。(左食料、右その他、みたいに)

 

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左は、ペッドボトルホルダー。右の腰ベルト付近にある。普段は収納できる。入り口をキュッと閉められるので、ペットボトルや水筒が落ちる心配はなし。

右は、ザックの両側にあるサイドスペース。写真は、コンプレスされた状態なのでわからないが、実際には、ここも広大なスペースになっている。(アイゼンが入ってしまいそうなくらい)。

サイド側は、このジッパーで開閉可能なスペースに加えて、小型中型ザックのように、メッシュのサイドポケットまであるので、収納能力は半端ない。

 

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メインゲート以外での、ザック内へのアクセス。

サイド、ボトムともジッパーを開くとザック内のメインエリアにアクセス可能。

 

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全開したザックの底から、ザック横の入り口を覗いてみた。

 

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エストベルトのポケット達。

右ベルトは防水仕様、左ベルトはメッシュ仕様。

スマホが入らないのが残念。

 

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最後に、一番大事な背中側の面。この豪快なベルトである。

重量のある大型ザックは、「腰で背負う」と言うが、フィッティングして腰ベルトを締めると、肩にかかる重量が見事に分散する。

 

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背面は、若干のメッシュ(写真左)。

腰があたる位置にはクッション(写真右の格子模様の部分)。なお、写真右の手前に映るパットは、本来、格子模様のクッションの裏に入っている。クッションが腰骨に当たる場合、このパットを引っこ抜いて高さを調整する(自分がそうである)。

 

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肩ベルトの根元部分。Mのマークがあるとおり、このザックはMサイズ。

S、M、Lと3サイズある。

お店では、専用の測定器で背中(肩から腰?)の長さを測ってもらい、どのサイズにすべきかがわかった。大型ザックは結構な値段もするし、フィットしないものだと、苦痛になる予感大のため、ちゃんと計測してもらったほうが良い気がする。

 

総合的に、また使ってみて思うこと

【満足している部分】

  • 収納スペースが沢山ある
  • ザック内部、各スペースへのアクセスがとても楽な設計
  • 強制的に腰ベルトで背負うようになり、肩がしびれない
  • 通気性が思ったよりいい

【残念だった部分】

  • 直立してくれない
  • あの存在感あるベルトが、電車移動では邪魔になる
  • ベルトポケットがもうちょっと大きいとうれしい
  • きっと目一杯入れたら、横に広がってダサイ気がする

まだ1度しか背負っていないので、使いこなすまでにはまだまだ時間が必要。とりあえずは、背負った感触はよく、7時間担いでいたが、肩が痺れたり、バランスを崩したり、ということはゼロ。次は、傾斜のあるところで試してみたい。

また、購入の際は、ちゃんとした店員さんのヘルプ必須。重りを入れるとかはまだしも、フィッティングをちゃんとやってもらえないと、ちょっと不安である。実は、購入する前の週に、某チェーン店にちょっとだけ寄ってバルトロを背負ってみたのだが、「これ、ちょっと肩浮いてませんか?」と若い店員さんに聞いたのであるが、あまりバルトロの知識がなかったのか、チンプンカンプンな返答をもらった挙げ句、別のメーカーのものを勧められてしまった。さすがに15キロ近くを何時間も担ぐ道具なので、靴同様、こういうのは困ると思った。

なんだか、レビュー紛いな記事になってしまった。。。

 

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テント泊での使用感 (2017/7/12、9/10追記)

念願のテント泊のため鳳凰三山に挑んだ。ここで、数々のテントグッズを詰め込んだのがこのバルトル75である。

s-d-k10.hatenablog.jp

さて、テント泊初心者ということで、パッキングやら荷物の選定は当然素人レベル。様々な欲に負けて、気がつけば出発前のザック重量は20キロ近くになった。パンパンに膨らんだザックを2日間南アルプスで担ぎ続けて感じたことを列挙してみた。

【良かった点】

  • で背負うシステムは、20キロという重量になっても健在で、明らかに重量を分散してくれていることがわかった。腰、肩のトラブルはゼロ。
  • 梅雨の7月、湿だったが、背中が不快ではなかった。
  • 蓋のポケットが大きく、行動食、タオルなどのアクセスが良かった。外側のポケットはその他にも沢山あり、いちいち本体を開けなくて良いのはGood
  • 。ドンドコ沢は結構な急登で手を使ったり、バランスに気を使う場面も多かったが、20キロを担いでいる割には安定感は損なわれず。(もちろん、重いのは注意しないと危ないです)。
  • パッキングが上達しないぞ!という声も聞こえてきそうだが、シュラフだろうが、ソフトシェルだろうが、ガシガシ無造作に放り込める大容量、そして沢山のポケット、本体へのアクセス窓の多さ。
  • 本体開閉が超速攻。雨蓋を開けて本体内部にアクセスする時のメインゲートの開閉がもの凄いスムーズ。快感である。

総じて言えば、最初に使用した時と同じ感想だが、改めて良さを感じたわけだ。

【不満なポイント】

  • 直立しない。この問題点は、かなりイラっとくる。安定感がないので、平らな所以外に置いておけない。
    (2018年更新)
    ザックそのものでは直立しないものの、Thermarest(サーマレスト)のアコーディオン型のマット(Z Lite SOL)をザックの底部に括り付けると直立してくれることを発見。電車待ち、登山中にちょっと置く時に大変便利です。詳しくは、最後にリンクしている「修行4」と「回収」の記事をご覧下さい。
  • 移動で邪魔な腰ベルト。仕方ないのはわかっているが、バス、電車では申告なレベルで邪魔である。なんとかうまく畳めるように改良してほしい。
  • 40L前後のザックに比べるとパーツも増えることもあり、ザックそのものの重量が増える点は要検討である。春や秋に高山帯に行く場合は防寒対策でウェア類や手袋などが増えるが、テントは夏中心、春/秋も雪のない時期だけ、ということであれば、もう一回り小型にしてザックの重量を落とす選択肢もあると思う。仙丈ヶ岳甲斐駒ケ岳のテント泊(ベースキャンプ型)で、38Lザックでテント道具は手持ちで臨んだのだが、やはり登る時に軽量であることがどれだけ良いかを実感した。
  • 75リットルを満載にすると、やはりダサかった。携行品(特に娯楽品)が少ない方は、65リットルをお勧めする。

 

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