【残紅葉】秋がほぼ終わっている滝子山の快適登山(2018年11月24日)
晩秋登山は非常に良い
色々と悶々としているうちに時間がたち、いつの間にか11月も終わりを迎えてしまった。紅葉は安達太良山などで見る機会はあったが、この登山最適シーズンに山に行く機会が減ってしまったことは、自分としても意外である。静寂を求めに行ったはずなのに、乗客が乗り切れないバス、渋滞する登山道。多分、この日も3連休中日の快晴なので、メジャーな場所はヤバかろう。他の方のTwitterで投稿されるアクセス良好の山の写真は、大行列を映し出していた。。。
最近、登山に行く相手が「顔面蒼白」の友人に偏っているのが気になるが、今回も彼との山雪計画を作成。人が少なく登りごたえがある程度ある場所、、、、ということで、たどり着いた結論が、秀麗冨獄十二景のひとつ滝子山。山と高原地図「大菩薩嶺」を握りしめ出撃した。
大月周辺の山は駅から歩いてアクセスできるのでGood
滝子山について
秀麗富獄十二景は、山梨県大月市が独自(いや勝手に)、富士山が素敵に見える山を選定。
http://www.city.otsuki.yamanashi.jp/kanko/shurefugaku.html
十二景と言いながら、二山ワンセットで認定しているところもあり、ピークの数としては19山。駅から歩いてコンパクトに回れる場所もあれば、結構奥まで行く必要のある場所もあるため、全山制覇は結構大変そう。昨年から今年にかけて12個のうち5個を回っているので、今回は6個目。しかし、滝子山は他の山とセットで認定なので、厳密には5.5個目である。。
車を使用しない公共交通機関で登山をする「地道派」に属する登山愛好家たちにとって、大月一帯の山は、「路線バス」という苦痛を避けられるのでありがたい。しかも、一応街には「滝子山コッチ」的な小さな看板もあるので、余程運が悪くないと、登山口にたどり着けないこともないはず。
今回の登山口に向かうポイントはココ。JR笹子駅を出て、大月側に国道20号線(甲州街道)沿いをしばらく歩いて、このバス停のところで左折。
バス停の横に、小さいが、この案内。
ここから高速道路を横切って(もちろん歩道橋があります)、住宅街をウネウネ歩いていくと登山口到着。住宅街にも案内板がある。
秩父山系と晩秋の相性の良さ
大昔「秩父」と聞くと、西武線で行く奥地、あるいはなぜか「ウルトラの父」が住んでいると信じていた。時が経ち山を巡り秩父は実はとても広いこと、そしてウルトラの父はいないことを知った。秩父の山の印象は「地味」。標高が高くないこともあり、常に樹林帯、目に映る色は茶色、深緑見たいな。なぜか天気は曇天なイメージしかない。夏場に登ると修行のような状況になる。
しかし、この秋から冬にかけての雰囲気は別格となる。物悲しい季節と地味で渋みを蓄えた秩父がマッチしている。これはあくまで個人的な意見ではあるが。
いい季節である。
ここは土砂崩れでもあったのだろうか。
登山道の本編
山の名前に「滝」がつくことからもわかる通り、登山道はとても水が豊かな場所を歩き、滝も随所に見られる。
滝を撮るときは、人間を横におかないとサイズ感がわからない。ここは結構な迫力のあった場所だが、写真だとウーンというサイズ感。ともかく、大小沢山の滝や水流を見ながらハイクアップして行くため、全く飽きのこない素晴らしい登山道である。
笹子側の登山道から3時間程度で山頂というルート(ズミ沢ルート)、前半は滝や沢を眺めながらゆっくり登って行く感じ。ルートのちょうど中間地点くらいで、選択が迫られる。標識にある通り、左も右も滝子山。しかし、右手は「難路」と書かれ、地図上も点線担っている。まったり進むなら迂回路なのだろうが、地図を見ると「難路」の方に滝があると記載されているので、難路側に進むことにした。
難路は沢沿いをひたすら進むが、岩場のそれほど大変なものではなく、気をつければまったく問題はないものだ。
高所恐怖症の友人も問題なくついてくる。
ただ、このルートが「難」と書いてある理由は、多分こっち。足場の土がボロボロ崩壊してくような場所があり、雪はないがトラバース状態。沢と登山道の高度差がないところは良いのだが、何箇所かは落差あり。
雨上がりの登山道であれば難易度がぐっと上がりそうだし、雪があったら、多分このルートは選択してはいけないような気がする。
難路の最後は、結構な勾配の斜面を駆け上がる。ロープはあるが、ここも冬場は嫌かもしれない。
最後は稜線(?)をダラダラ登る。これが長くて地味に辛い。
これは霜なのか雪なのか? 1,500Mを超えたあたりから、地面はうっすら白い。
最後の仕上げの登り。
山頂到着。3時間ほどで着たので、カメラやりながらにしては悪くないスピードだ。富士山は半分くらい雲がかかっていたが、ギリギリ許せるレベルで見えた。
富士山の反対側は大菩薩嶺が見える。色が渋るすぎる。左向こうにアルプスの山々も見えるが、雲が多くてよくわからない。
最後に少しだけ残っていてくれた紅葉
中腹付近から上は完全に葉落ち状態であったが、滝子山の麓付近はまだ紅葉が若干だけ残っていた。一面に広がる紅葉を。。。とは行かないが、所々残る程度でも十分雰囲気が出ていていい。最後に、その写真たちを。
序盤の林道で。コントラストが強すぎて現像がうまく行かず。
序盤の桟橋(?)付近。
どこで撮影したか忘れました。
ここも序盤だったか。左手に渓流、右手側が開けていていた場所。地面の茶色、紅葉の黄色、黄緑、赤、空の色などが混ざり合っていて、非常に素敵な場所だった。
下山は、登りとは別のルート。檜平→藤沢→初狩駅と出るルートだった。上の2枚は下山の途中で撮影。こちらの檜平ルートは、眺望なし、滝もなく、淡々とした登山道だった。下りだったので助かったが、ここを登りに使いたくない。
最後に
混雑もなく、気温も低すぎず、非常に快適な登山だった。これまでの秀麗富獄十二景の登山に比べると、登りで使用したルートは変化があって、個人的にはとても気に入った。標高差が1,000M強と登りごたえはそこそこあるが、アップダウンや危険地帯はないため、滝や沢といったわかりやすい景色も含めて、色々な方に紹介したいなと思わせてくれる。本編で書き忘れてしまったが、山頂付近はある程度の人数が休息できるスペースはあるが、それほど広くない。また、秀麗富獄十二景の中では北側に位置しているため、本社ヶ丸などの南側の山よりは、富士山が見える範囲には限りある点はご留意を。
おしまい。
これまでトライした秀麗富獄十二景です。