K10's Memorandum

いきなり登山が好きになりました

【恋】カメラを担いで雪山を撮りに行ってきた(安達太良山)

たまに山に一緒に登る先輩がいる。マラソンやトレランもやる健脚な先輩である。しかし、雪山は未体験。雪山はいいですよ〜、雪山はキレイですよ〜と上申を続け、なんと、先週彼は、ネパールEVO(スポルティバの人気の冬用登山靴)を購入してしまう。ネパールエボは、ミツバチのような風合いが可愛く、個人的にも欲しかった靴だが、先日投稿した通り、スポルティバは足型に合わないため断念。

その先輩が、月曜から東北出張がある!ということで、東北の山に行こうと誘われた。遠い!?と気が引けたが、こうやって登山を誘ってくれる人がいることは幸せなことであり、快く誘いを受けることにした。その場所は、安達太良山。雪山を愛する人たちには馴染みのある名前。

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【目次】

安達太良山で選んだルートと登山口へのアクセス

選択したルート(奥岳登山口→くろがね小屋)

安達太良山もいくつかのルートがあるようだが、無難に「あだたら高原スキー場」のある奥岳登山口から登ることにした。ロープウェイで上までワープも可能だが、それでは楽しくないので、グルッと回り、「くろがね小屋」を経由して登るルートを選択。地図によれば、登り3時間20分が標準タイムとのこと。

奥岳登山口までのアクセス

東京から始発のMAXやまびこ(6時04分発)に乗り、郡山でローカル線に乗り換え。8時前に「二本松」到着。タクシーでスキー場目指し、8時半には登山口に到着。始発が「特急あずさ」より早い時間なので、八ヶ岳方面に日帰り登山するよりも、登山口へは早く到着できた。福島は遠い気がしていたが、全くの思い違いのようだ。

装備と天候

装備(雪山用一式)

危険箇所はないとのことだが、アイゼン、ピッケル、防風防寒は一式。そして、ワカン!その他、色々な実験もあり、敢えて重くてデカい装備で臨んでみた。結果的には、ピッケルは不要。アイゼンも、凍結箇所はあるので不要ではないが、軽アイゼンで全く問題ないコースだったと思う。

天候

タクシーの運転手曰く、安達太良は風が凄いとか。また、天気もなかなか安定しないとか。ところが、アタックした日(3月12日)は、快晴+無風。とてもラッキー。しかし、無風がゆえに、登りでは暑い。メリノのベースレイヤーにフリースという組み合わせでスタートしたが、登山開始15分でフリースを脱ぎ、途中からはベースレイヤーの袖をまくり、フロントファスナー全開、あたまにバンダナを巻かないと汗が、、、という夏のような状態に。頂上付近ではさすがに上にハードシェルを羽織ったものの、雪山とは思えない体感温度だ。

登山開始

奥岳登山口から安達太良山頂上まで

スキー場の右側にある登山口からスタート。しばらくはリフトが見えたり、スキー場の音楽が聞こえたり、まったりした道が続く。烏川橋をこえたあたりから登山道らしく勾配が出てくる。雪はあるがトレースは踏み固められているので問題なし。しかし、何よりも暑い!

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 暑さに耐えながら登って行くと、傾斜のない風景に変わる。「勢至平」という文字が目に入ったが、文字通り、「平らな」エリアである。目的地の安達太良山の頂上や、周りの山々が目に入る。途中分岐があり、くろがね小屋を経由するか、ショートカットするかの選択が可能。標準タイムで10分だけ長い「くろがね小屋」経由を選択。これは正解だったようだ。もしここでショートカットしていたら、絶景の1個を逃していた。

平らな道も少しずつ細くなり、雪も深くなっていく。

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ここまでは、風景もキレイではあるし、歩いてるときは感動はしたが、想像の範囲内ではあった。目指す頂上も見えてるし、こんな感じで終わるのかなと思いつつ歩みを進めて行くと、第1の経由地に到着。「くろがね小屋」だ。

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こんなところに!という感じである。なんとなく硫黄の臭いもしてくる。温泉だ。とりあえず、ここで小休憩して、先に進む準備を。そして、小屋の裏側の風景も撮影。

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なんとなく白黒で現像。。。

ともかく、ここから頂上目指して出発。しばらく登りが続く。いよいよ頂上に向かって行くのだろう、と思っていたら、なんと全然違った。違っただけではなく、想像していたのものとは違う景色が目に入る。

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ここは砂漠か!?と思うような、白い平原。写真の向こう側にちょっとだけ映っているのが目指す山頂。思わず「なんだこりゃ!」と叫ぶ。(逆光でフレアが。。。)

この時が止まったような1本道を進んでいくと、「峰の辻」という休憩ポイントに到着。かなりのスペースがあり、休憩するのにはちょうどいい場所だ。また、ロープウェイで上がってくると、やはりこの場所に到着するようだ。

しかし、ここから山頂を眺める景色も、また素晴らしい。

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目の前に頂上は見えるものの、まだ少しだけ距離がある。とりあえず、心を無にして登る。ダラダラとした登りが続き、最後は少し急斜面。荷物を積み込みすぎて、バテながら上がる。

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最後のこの部分だけ、ちょっと頑張りが必要。とりあえず、到着である。到着は12時30分を回っていた。9時に登り始めたのは、なんともゆっくりの登りになった。カメラで色々撮影しすぎた。

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この標識の周りは広場になっていて、ゆっくりするには最適。無風状態なので、周りの景色を楽しみながらランチができた。雪山か、本当に!? 写真の上に映る最高峰部分には、ザックを置いてカメラだけ持って駆け上がる。ここは凍ってるので、(軽)アイゼンが必要。

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頂上から見えるパノラマの一部。晴れていて遠くまでよく見える。東北地方の地理に疎く、遠くに見える山が何なのか言えないのが悔しいが、美しいことには変わりはない。

頂上から牛の背へ

昼食後、そのまま来た道を降りるのではなく、「牛の背」という尾根を歩いてから、先ほどの「峰の辻」に戻るルートが地図に記載されている。それほど時間もかからなそうなので、進むことに。このちょっとした寄り道は、本当にやって良かったと思う。雪山の魅力の塊だ。地図では牛の背は20分程度の道のりだが、思わずカメラを構えてしまい、かなり長居した気がする。

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美しい。。。

ここから更に縦走できるルートもあったが、下山タイムだ。

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峰の辻に戻る間も、目移りして色々と撮る。

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ああ。

美しい。

あまりに色々撮り過ぎ、カメラのメモリがいっぱいになってしまい、ここで撮影は終了。峰の辻からは、くろかね小屋経由ではなくショートカットのほうを選択。モフモフの雪に足をとられながら、高速下山。雪がかなり深く、こっちを登りに選択しなくて良かったと思った。

登山口に戻ったのは3時過ぎ。下山開始が1時半なので、かなり高速だ。

登山口には「奥岳の湯」という温泉があり、ゆっくり浸かりリラックス。帰途につく。

最後に

安達太良山について、雪山入門の山というフレーズをどこかで聞いた気がする。確かに、危険なところはないし、傾斜も適度な気がする。ただ、「入門」の意味は、登山スキルや雪山としての難易度が高くない、ということではない気がしてきた。ここを最初の雪山として選べば、必ず雪山の魅力に心打たれ、雪山に恋する、だから、最初にトライしたほうが良い雪山なのだ、と思った。

 

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