K10's Memorandum

いきなり登山が好きになりました

【祭】紅葉の始まる谷川岳でスローな日帰り登山(2017年9月24日)

期待していないものに遭遇した登山の話

出張で週末1回だけ登山をしなかっただけだが、妙に長い間登山をしていない気分であった。しかし、なかなか週末の予定が決められずに木曜、金曜となり、慌てて行き先を決定しなければならなかった。近場過ぎず、遠すぎず、アクセスもよく、最近行っていない山系...そういう消去法で決めたのは。実はこの谷川岳、初めて雪山登山を経験した山である。慣れないアイゼンにピッケル、重い装備を担いで、息絶え絶えに登り絶景に言葉を失ったことを今でも覚えている。季節は夏と秋の中間、どんな違いがあるのか楽しみにして登山口に向かった。

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雪がないと全く印象が違う肩ノ小屋付近

 

谷川岳登山のコースとアクセス

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情報ソース http://www.tanigawadake-rw.com/tanigawadake/

谷川岳ロープウェイに掲載されている地図である。今回も超オースドックスにロープウェイで天神平まで上がり、そこから天神尾根をひたすら進むことにした。ランチをゆっくり食べても、このコースであれば5時間で納まり、日曜日の日帰り登山としては適度なコンパクトさである。

話は逸れるが、谷川連峰の山は標高こそアルプスや八ヶ岳には及ばないのだが、とても気に入っている山系である。この山域は、6時台の新幹線を利用すれば、8-9時には登山開始可能で前泊が不要である。一方で、2,000M前後の標高にしては、眺望がとてもよく、なかなかお得感の高い場所だと個人的に思っている。週末登山を充実させるためには、アクセスの良さ/コンパクトさというのは重要な要素だ。

 

登山開始、ロープウェイから天神尾根に臨む

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上毛高原からバスで1時間、ロープウェイ乗り場到着。チケットを購入して早速乗車。リフト往復2,000円ちょっとは、少し高い...

 

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数分で到着。ここは冬は天神平スキー場となるが、雪がないと、何だか全く別の場所である。楽々登山やハイキングをしたい人は、更に別のリフトで尾根まで上がって行ける。このため、普段着にスニーカーという集団もチラホラ見られる。ただ、自分たちは、当然のことながら、ここから自分の足で登って行くことにした。

 

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荷物を確認して出発。本日の頂上付近の気温は10℃という予想だったが、天気が良く直射日光だったこともあり、意外に暑い。ただ、7月や8月のように汗が噴き出す様なレベルではない。

 

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序盤の天神尾根に出るまでの登りが意外に大変である。雪山のときは、あまりにキツくて、途中で休憩してしまった思い出が...あれから数えきれない山を登った経験のお陰か、今回はそれほど苦労はなし。

 

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登り切ってしまえば、暫くは勾配の緩い道が続く。が、このエリア、意外に濡れていて、特に木道が意外に滑る。濡れた岩も滑るが、木も濡れていると滑りやすい。

 

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早くも今日の目的地が見える。なかなか美しいではないか。

 

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あっという間に熊穴沢避難小屋に到着。この小屋、確か積雪時は埋まっていて見えなかった気がする。驚いたのは、距離だけでみると、ここでもう半分を超えているということか。お気軽登山バンザイ。

 

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とはいえ、ここから若干の岩登りゾーン開始。たまに鎖やロープも見られたが、雨でも降らぬ限り、それらは登りも下りも不要。そう言えば、本日の同行者は鎖のある登山は初めてだったが、「アスレチックみたい」と喜々としていた。まだこれが6座目という新進気鋭な若者だが、頼もしいことである。

 

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徐々に開けてきた。お気づきの通り、周りの樹々の色が、緑に混じって、ところどころが黄色い。東京にいると、まだ紅葉は先のことだと思ってしまいがちだが、山ではもう紅葉開始のようだ。

 

谷川岳の最も好きな部分へ

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一度小休止した。それは、写真の通り大渋滞で進めなくなったためである。登山口から「今日は人が多い」とは思っていたが、熊穴沢避難小屋から始まる岩場から人が溜まり始め、このあたりでは渋滞して止まることも2、3回。人気の山、そして登山に適した時期なので仕方がないところである。

 

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幸いなことに、渋滞で立ち止まっても周りの景色は非常によく、待ち時間も飽きることはない。なかなかイケメンなご近所の山達である。

 

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振り返っても、悪くない。

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前方は、ご覧の通りの人の列。うーん。

 

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天狗のトマリ場通過。こういうチェックポイント的なところでは、敢えて止まらず進むことにした。どうせ渋滞で立ち止まることになるので、水分補給等はその時にすればよい。

 

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美しい稜線である。独特のカーブを描いていて、最も谷川岳ルートで好きな部分。

 

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これは年末の雪山のときの写真。少し撮影ポイントが違うが、曲線は同じ。でも、この雪山のときは、酷くキツく感じたが、雪がないと足下も軽く、非常に登りやすい稜線である。

 

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ところどころ背より高い樹木がある。相変わらず渋滞しているのだが、空の青さ、樹々が赤、緑、黄色で多彩な景色をボケッと見ているだけで癒される。

 

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いい!

 

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気づけば最後の登り。遥か向こうに、目印が見える。

 

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肩ノ小屋に到着。右に小さく写っているのが小屋である。営業しており、飲み物やお土産など、ちょっとしたものを買うことができる。

 

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小屋の裏手にある鐘。前回存在に気づかず、今回初めて鳴らしてみた。

 

ピークハント開始

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肩ノ小屋の周りには、休憩できるスペースが沢山ある。しかし、人が多すぎて場所もなさそうなので、とりあえずは山頂まで行ってからお昼にすることにした。この先、2つのピークハントとなる。

 

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ヤバいやつである。光の当たり加減が最高。美しい。

 

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ピークその1トマの耳

しかし、あまりに人が多く、標識などは撮影しなかった。そのかわり、、、

 

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ここから見るオキの耳側の景色は素敵である。相変わらず人は多いが、あっち側にも足を運んでみる。

 

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このあたりは、かなり色づき始めている。オレンジが眩しい。人は多いのも意外だったが、これだけ彩り豊かな景色を見れたことも良い意味で意外だった。

 

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オキの耳到着。今回は、無理矢理撮影。これでも空いているところを狙って撮影したのだ。すごい人だったことがわかっていただけるだろうか。

 

ランチ休憩でお祭りをしてから下山

オキの耳の滞在時間は5分ちょっと。登ってくる間に十分景色を堪能したので、それで満足である。とりあえず、肩ノ小屋まで降りて、お昼ご飯を食べることにした。ノンビリお気軽登山なので、いつものように行動食を頻繁に口にすることなく登ってきたため、お腹の減り方が半端ではない。急げ。

 

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しかし、急がせてはくれない。

紅葉した部分、紅葉していない部分、山本体、絶妙なバランスで、立ち止まって写真を沢山撮った。同行者が早くしろオーラを出していたが、きっと気のせいだろう。

 

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こちらは、オキの耳サイドから写したトマの耳。結構せり出した岩なのね。

 

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戻ってきた。いよいよご飯だ。

 

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謎肉

レフィル式「以外の」カップ麺を登山に携行するのは数ヶ月ぶりである。どうしても、これを山頂で食べたかったのだ。不公平にならぬよう、同行者分のも買って運んできた。余談だが、Bigサイズのカップヌードルは、食べ応えがある。

 

IMG_9888仙丈ヶ岳

30分ほどかけてゆっくりご飯を食べて、下山開始。下りは幸いなことに、目立った渋滞はなく、2時間もかからずにロープウェイ乗り場まで帰還した。しかし、ここで書くのが適切なのかわからないが、渋滞でイライラするのはわかるが、下山時に後から変なプレッシャーをかけてくる輩は、非常に迷惑である。登山初めて間もない同行者や、スピードの遅い年配者や女性の後にピッタリくっつくように歩く人が何と多いことか。

 

最後に

大渋滞を除けば、ノンビリした良い登山だった。街中だと、紅葉は赤と黄色というイメージが強いが、まだ30%という紅葉進行度とはいえ、オレンジに染まる景色は「鮮やか」だ。谷川岳の選択は正解だったかもしれない。

そう言えば、天神尾根に前回着た時、どこだったか、一カ所非常に怖さを感じた場所があった。プチ崖みたいな雪つきの岩のトラバースで、滑ったら滑落してしまいそうな感じの場所だ。事実、その時に同行者が滑落寸前になった。今回、同じ様な場所に遭遇した記憶がないのだが...雪の有無で登山道が違うのだろう。

さて、今回の投稿では、写真を初めてFlickrからアップロードしてみた。はてなフォトから埋め込む形だと、どうしても写真の解像度が落ちてしまうため改善したいと思っていたのだが、今回色々試行錯誤した結果、このような形に変えてみた。何度かトライして問題があるようであれば、また別の方法を試したい。なお、Lightroomからの現像時、写真のファイル名に以前の「仙丈ヶ岳」をそのまま使ってしまったため、そのあたりが丸見えで恥ずかしい限りであるが、ご容赦頂きたい。

 

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