K10's Memorandum

いきなり登山が好きになりました

【平和】三ツ峠登山、あなたのお口に合いますか?(2017年6月3日)

ここのところ、週末に登山に行く頻度が上がってきている。幸せなことではあるが、仕事のペースも上がっているので若干お疲れ気味。そういうこともあり、今週は、ストイックな場所は避けて、平和な山を探した。ノンビリ登れて、でも極端に低山はヤダ、人が多すぎるのも...と色々考えていて、三ツ峠という場所に辿り着く。実はあまり良く知らない山で、ネット上で冬山の登山レポートを何度か見かけたくらいだろうか。色々調べると、河口湖方面にある山で、富士山が良く見える、危険度も低く、駅からのアクセスも良いということで、これだと決意。

 

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〜「馬返し」から撮影した富士〜

 

三ツ峠登山のルートとコースタイム

あまり馴染みのないエリアで、山の地図も持っていないので、インターネットで情報を収集。基本的には、以下のカチカチ山ロープウェイのホームページを参考にした。

三つ峠駅から登るスタンダード登山コース | 河口湖天上山公園 カチカチ山ロープウェイ | 富士山・河口湖観光 絶景スポット

 

富士急ハイランド河口湖、そして富士山の眺望がある地域のためか、ホームページは非常に充実しており、登山についてもいくつかのモデルコースが紹介されていた。この中からスタンダードコースをチョイス。Hardコースもあるかと思いきや、このスタンダードコースが一番「健脚度」が高いコースである。

http://www.kachikachiyama-ropeway.com/contents/common/images/mitsutoge/coursemap-2.jpg

引用:カチカチ山ロープウェイHP

このスタンダードコースは、富士急行線「三ツ峠駅」から三ツ峠を目指し、山頂を制覇した後は、河口湖の方面に降りていくコース。所要時間は6〜7時間と、カチカチ山というユルい名前で紹介するコースにしては結構しっかりしている。ただ、標高1,700Mの山でこのコースタイムは、ダラダラ登る、ダラダラ下る、というパターンか? しかし、今回は平和な登山を望んで、急登の連続は勘弁願いたい。これくらいで良い気がした。なお、富士急行線は、JR大月駅から乗り換え。八王子/高尾あたりから、各駅停車を使っても1時間もかからない距離であり、特急を使わないでもアクセスが容易である。

 

【実際のコースタイム】

7:50 三ツ峠駅到着 → 8:00 登山開始 → 8:30 達磨石通過 → 11:00 三ツ峠山荘付近 → 11:30 三ツ峠山頂 → 13:30 ロープウェイ富士見台駅

本日の登山では、まとまった休憩を取らなかったため、コンパクトに5時間半でコース終了。地元駅で5時発の始発電車に乗り、各駅停車の普通列車を乗り継ぎ、現地到着が8時近く。3時間近い移動となったが、前の方でも書いた通り、三ツ峠駅から登山口までのアクセスがよく、歩いて行ける。値段の高いタクシーや、ストレスの多いバスに長時間乗ることを避けられる点も、この山の魅力のひとつだろう。

 

三ツ峠駅からスタート

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素朴な「三ツ峠駅」からスタート。自動販売機はあるものの、コンビニなどはなさそう。大月駅にはキオスクがあるものの、朝から営業していたか記憶にない。自分が今日利用したJR中央本線は、富士急行との乗り換え時間3分。鬼である。このため、仮に営業していても、買う時間等なかった。そういうわけで、中央本線に乗る前に、買い物は済ませておくべし。

 

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駅前の地図を見たのだが、登山口までの道のりがよくわからない。ただ、駅から登山口までいたるところに標識があり、迷うことはない。写真のように、当初は街の中を歩く。しばらくは、登山というか散策である。天気が良く、目標の三ツ峠もよく見える。そう思っていた矢先、左側を何気なく見たところ...

 

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いきなり主役登場。

雲もかかっておらず、くっきり見える。時間が経つにつれ雲が増えてくるので、実は、このとき見た富士山が一番クリアだった。

 

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分岐。通過ポイントのひとつ、三ツ峠グリーンセンターである。右に行くと何かあったのかもしれないが、全く興味がなく、登山道のある左側へ。

 

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新緑が包む、舗装された登山道が続く。登山道であるため、徐々に坂がキツくなっていくが、全く気にならないレベルである。

 

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のバス停である。眺望逆さ富士どころか、木と草と道しか見えない。どういうことなのだろうか。Googleで調べたが答が分からず、謎はそのまま。

 

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ここで舗装道路が終わる。ここからが登山開始(のはず)。

 

達磨石から始まる登山道

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ということを、通過後に気づく。なんだこの「呪文付きの石」は?と思っただけだったが、どうやらこれが地図上で通過ポイントになっている石だったようだ。

 

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ここから登山道っぽい雰囲気になる。ただ、達磨石通過後も、しばらくは勾配の緩い「の道」が続く。新緑の舗装された登山道の次は、緩やかな林道となると、気分はハイキングである。

 

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のぞき通過。

ここは展望が少し開けていて、富士山をとりあえず1枚。この記事の冒頭に掲載したの写真は、次の通過ポイント「馬返し」から撮影した1枚だが、構図が似ているせいもあるだろうが、股のぞきから見る富士山と非常に似ている。

 

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そして、「馬返し」通過。ノンビリ登山道はここでおしまい。

 

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決して急登ではないが、明らかにそれまでのノンビリモードとは異なる。

 

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不二石、と名前がついた石というか岩。木の枝で岩が支えられているように見えるが、これはオリジナルなのだろうか?

 

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大師

88体そろっていたか数えていない。事前に紹介されていた写真だと、もっと整然と並んでいたのだが、今日見る限り、石が劣化していたり、草むしりもされておらず、ちょっと可哀想な気がした。

 

登山道の雰囲気が再度一変する

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八十八大師を超えると、登山道が明るく開けた感じになる。すると、写真のような岩壁が見えてくる。ここからは、この岩壁の周りを進んでいくようになる。

 

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基本的には危険ゾーンはない登山道が続くが、一部土砂崩れや崩落などで、登山道が壊れている。写真の木道も、若干歪んでいる。不注意な歩き方をしない限り、どこも安全だと思われる。そして、これだけ見事な岩壁があるので...

 

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やはりクライマーの方々もいる。

 

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自分には、この方面に踏み出す勇気はない。その勇気がない分、足を使って、時間はかかるが、ゆっくりと頂上を目指せば満足である。

この岩壁ゾーンを超え、最後に若干の急坂を登り切ると、頂上エリアである。全体的に、キツさはあまり感じない登りだが、その分、ダラダラ感は少しあった。ただ、登山道の雰囲気が次々と変わり、たまに垣間見える富士山の眺望も加わったことで、飽きることはない。

 

三ツ峠山荘付近から山頂へ

岩壁ゾーンを抜けた後、道(階段)が分岐しており、何も考えず進んでいたところ、先に山荘に着いてしまう。特に迂回になってしまったわけではないが、巻き道や他の山へのルートが交差しており、山荘の周りは少しわかりづらい。

 

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山荘から三ツ峠に向かう登り。この右奥が山頂となるのだが、その手前で謎の工事。この登山道は謎が多い。看板?ソーラーパネル? よくわからないが、大きな板を設置していた。三ツ峠や付近の山は、鉄塔や通信関係の構築物が遠くからも見えてしまい、その分、眺望と言うか、「山に登ったぞ!」という達成感に水を差される。

 

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気分を取り直して、山頂である。

 

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流石は山頂。富士山が丸見えで、遮るものはない。いや、正しくは、雲が邪魔だ。

 

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アルプスの山々も遠くに見える。手前に見える屋根が山荘である。

 

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雪山シーズンは荷物を減らすため、一眼レフのレンズは1本しか持参しないが、この日は2本持参した。しかし、広角レンズ(10mm-18mm)で風景を収めようとしたが、このレンズは圧倒的に暗いレンズであることを忘れていた。鮮やかな表現力を持つ広角レンズがほしい。

 

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こちらは山頂ではなく、山荘あたりから撮影したもの。エネルギー、水分補給を完了させ、さっさと下山を開始する。

 

忍耐力の必要な下山道

三ツ峠山頂から河口湖側に降りていく登山道は、非常に緩やかな下り道となる。

 

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80%はこの様な緩い下り坂。残り20%は、急坂だったり岩が多かったり。下り始めた当初は「楽」「森林が気持ちいい」と感じていたが、途中からは変化がなさ過ぎて飽きる。三ツ峠駅から山頂までは、あれだけ色々変化やら、見所があったのだが、下りの登山道は、とても単調でかなり地味である。また、この時期の標高の低い樹林帯ということもあり、虫がそこら中に飛んでいる。虫除け、防虫対策が必要だ。自分はこの登山道を下るルートであったが、反対に、ここを「登る」人たちとも何度もすれ違った。展望もあまりよくないこのルートを登りに選ぶことは、かなりツライ気がする(精神的に)。

 

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途中、あたりが開けた場所で富士山を撮影したが、見ての通り、完全に雲の中だった。林道のような下りを進むと、ロープウェイ駅「富士見台駅」に到着する。

 

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この辺りは、ロープウェイで上がってきた人たちいて、「登山モード」の自分たちは完全に浮いてしまう。富士見台駅から麓までも登山道が続く。登山道を歩く体力は十分あったのだが、下りのダラダラ登山道の連続と、登山モードではない人々の雰囲気に飲まれ、一番最後はロープウェイを使った。

 

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見下ろした先にある河口湖一帯は綺麗だ。

 

最後に

富士山を間近で沢山見ることが出来た。また、三ツ峠〜山頂は、歯ごたえがあまりない気もするが、変化に飛んだ飽きのないコースで、個人的には好きだ。ただ、下山ルートは、ちょっと退屈。ピストンにした方が良かったかもしれない。全体としては、山頂の展望がとても良く、登山口へのアクセスもストレスがなかったため、平和な登山目的としては良い選択だったと思う。

 

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〜山荘近くにいたJEEP〜

 

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