K10's Memorandum

いきなり登山が好きになりました

【逃走劇】笹に囲まれながら四阿山を目指す日帰り登山(2017年7月22日)

先週の平標山登山で、始発師新幹線で一気に飛んでいく日帰り登山に味をしめ、今週選んだのは四阿山。またしても読めない漢字の山である。しかし、一部の地域では吾妻山とも呼ぶ(というか書く)らしく、こっちなら読めると思ったら...

四阿山:あずまさん

吾妻山:あづまやま

なんとも紛らわしい。長野県と群馬県の県境にあり、標高も2,300Mを超える日本百名山。ロケーション的に北アルプス八ヶ岳谷川連峰にも囲まれているため、眺望は相当期待できる山である。

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遠くの方に何層も山が見える

 

 

四阿山のルートとコースタイム

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四阿山を目指すには、群馬県嬬恋側から登るルート、長野の菅平高原から登るルート、南の鳥居峠から登るルートなどが用意されている。選んだのは菅平高原から登るルートである(上記の地図もそのルート)。四阿山へピストンしても良かったが、折角なので、お隣の根子岳を回って目指す。

6:28東京発の北陸新幹線上田駅まで一気にワープ上田駅から登山口付近にある「菅平ダボス」まで1時間弱である。なんだダボスって?

コースタイムは根子経由で登りが5時間ちょっと、下りは中四阿経由で3時間弱。頑張れば8時間くらいで回れる計算だ。ちょっと心配なのは、夕方から天気が下り坂、ということか。

 

菅平ダボスから牧場、そして登山口へ

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バスに揺られること1時間弱。菅平ダに到着。菅平高原という名前になっているとおり、リゾート地っぽい感じになっている。

 

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バス停からは舗装道路をひたすら歩く。旅館、ホテルに加え、サッカー場やら運動場が見える。学生達がいっぱいいる。それに加え、そこら中に見える「ダボス」の文字。ダボスとは、ダボス会議ダボスだろうか? 写真の奥に見える小屋は「料金所」で、自動車だけではなく、通行者も料金支払が必要である。入山料といったところか。

ここで、料金所のおじさんから、本日学生団体多数が根子岳から登っていて、根子岳側からだと大渋滞になるかもしれない、という情報を入手。そういうわけで、ルートをここで変更。先に中四阿経由で四阿山に登り、根子岳経由で下山することにした。

 

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根子岳方面と中四阿方面の分岐地点。写真左手にトイレがあり、トイレの左に根子岳へ向かうルートがある。それにしても、登山とは思えない光景。それもそのはず、このあたりは牧場である。多数。バス停からこの分岐までは約1時間。舗装道路なのだが、微妙に上り坂が続き、気温も高く、そこそこツラい。自家用車で来れば、この分岐のところに広い駐車場があるので、大変楽である。

 

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ようやく登山である。水分補給と虫避けスプレー散布。登山開始である。

 

登山口から稜線に出るまでの戦い

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序盤は牧場に沿いながら進み、その後はこんな感じの森の道を進む。涼しく、歩きやすい、癒しの登山道ではないかと思った。しかし...

 

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突然、の大群が出没。手を使ってかき分けるような高さの笹の道となる。この日半袖で臨んだことを後悔する。

 

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である。流石に道はわかるし、背の高い笹ゾーンばかりでもない。それほど勾配もきつくないので、笹には目を瞑って進んでいくと、後にいた同行人から「うわぁぁぁぁ」という叫びが聞こえる。

襲来

少し離れたところに彼はいたのだが、それでも肉眼で確認できる程の大きさ。そんなスズメバチが、彼の斜め上から威嚇している。すると、堪り兼ねた彼が、何とこっちに向かって逃げてくるではないか、と一緒に。これは、一緒に逃げるしかない、というか他に方法が思い浮かばず、登山道登りを全力ダッシュ、という意味不明な行動にでる。

 

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何とか振り切った模様。息を整えて、再び出発する。テクテク進む。そして、再び「うわぁぁぁぁ」という叫び。何と2度目の襲撃。息を整えてから再び襲われるまで、10分ほど歩いており、最初とは別のスと思われる。

「だから、こっちに逃げてくるなよ!!!!」って思いながらも、本日2度目の全力疾走。難を逃れる。かなりのエネルギーロスである。

スズメバチは好戦的とは聞くが、一体なぜ、2度も襲いかかってきたのだろうか。色か?臭いか?距離をとってから逃げるべし、と聞いたことがあるが、流石にいきなり襲撃されたら逃げるしかない。

 

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ようやく開けた場所に出る。同行人は消耗。

 

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広がる山の景色。少し癒されたが正直疲れた。蜂の襲撃さえなければ、笹に覆われた単調な登りだったのだが。。。

 

小四阿から続く稜線活動

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とりあえず四阿に到着。よっぽど息が上がっていたのか、写真が傾いている、標識が傾いているのではない。登山口から1.8km、全力ダッシュのおかげで、相当早く到着した。

 

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さあ、進むぞ、と先を見ると、がきている。何となく先週の展開と似ている。とにかく、あの雲の向こうを目指すしかないのだが、お約束通り、小四阿は小さな頂になっているため、一度下り、登り返しとなる。

 

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再び。スズメバチ再び、よりは100倍良い。

 

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四阿からは、笹の道もあるものの、こういった岩、木の根の登りが増えてくる。一気に高度を稼ぐように勾配も上がる。勾配とともに、テンションがあがる

 

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特にチェックポイントでもないが、ここで別ルートとの合流。しかし、何のルートだが不明。地図でも破線になっているので、危険なルートなのだろうか。

 

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標識から先は稜線になっている。上の方から何やら集団が接近。

 

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先生に率いられた小学生の集団登場。根子岳から回ってきているとすれば、相当歩いているはずだが、皆足取り軽快。若いって凄い。

 

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稜線と山を撮影。長蛇の列のお陰で、遠近感が出た。

 

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集団とすれ違い坂を上り切ると、もう1個向こうに山が見える。何となくゴール付近が近づいてきた気もしてきたが、まだ距離が少しありそうな予感。

 

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特に危険箇所でもないが、唯一岩場っぽい感じの場所を歩く。(実際に岩を登る必要は全くなく、安全)

 

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四阿到着。ここから頂上までは1時間くらいである。

 

ようやく頂上へ。そして次の敵来襲

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である。もう当分笹は見たくない。

 

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展開は小四阿の後と同じで、笹の後に勾配のある登り、である。四阿山は2,400Mちかい標高だが、ここまでそれを感じさせる登りは少なかったが、このゾーンは、結構勾配もあり登りごたえあり。

 

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登り切ると、ゴールの予感のする光景。

 

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残念。ここは違う。

 

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あの向こう側で雲を被っている場所が、ゴールである。

 

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しばらく進むと、根子岳ルートとの合流イントへ。広場のようになっている。同行人が完全にエネルギー切になっていたため、ここでランチをすることにした。雲に覆われ、一面真っ白である。残念。

 

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ランチを済ませ、山頂へ。の階段が出迎える。

 

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やっと到着、山頂だ。雲に覆われ、展望ゼロ、だから写真も白黒にした。登りの厳しさはほとんどなく、距離も適度であったが、笹の連続、蜂の襲来で妙に神経をつかった登りであった。ここで写真を何枚か撮影、雲が切れないか少し待ったが、最終的には諦めて、先ほどの合流ポイントへ降りていった。

 

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さて、根子岳に向かおうとしたところ、写真のように雨雲がたちこめ、まだ遠くではあるがゴロゴロ聞こえてきた。この時13時ちょっと前で、時間的には根子岳に行く余裕は十分合ったが、流石に雨で稜線歩きは嫌なのと、雷雲は危ないので、最終的に同じルートを下山することにした。

 

雷雲から逃げるように下山する

下山開始後すぐに雨がパラパラ降り始める。ただ、雲から離れて歩いているのが幸いしたのか、少しずつ雨脚は弱回っていった。

 

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中四阿に向かう降りる、ふと左手を見ると、遠くに見えるのは八ヶだろうか?あっち側は、まだ天気は良さそうだが、こちら側は真上に雨雲である。。。

 

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中四阿を超えて、先ほど小学生軍団とすれ違った稜線。綺麗である。今日一番の景色だ。天気が良かったら、この辺りからはパノラマで周りが見えたのだろう。

 

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右手に根子。一瞬雲が切れて陽が射し込んでいる。曇った景色とのコントラストで浮かび上がった感じになり、独特な光景だ。

 

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急げ!八ヶ岳が見えなくなった。真上に雨雲。

急ぎ足で下山し、登山口付近で一度降られただけで、無事下山。そういえば、ピストンだったので、序盤の笹ゾーンのの再びの来襲を警戒した。とりあえず、同じゾーンでは、例のオレンジのソフトシェルを頭から被った。スズメバチは黒系の色に反応するのと、襲撃されても頭から被っていれば何とかなるだろうと。幸いなことに、雨もあってか、下山では襲撃ゼロ。良かった良かった。

ちなみに、登山口をおり、牧場を通過し、バス停付近に近づいた途端、豪雨開始。雨雲が追いついてきたらしい。根子岳に回っていたら、大変なことになっていたかもしれない。

 

最期に

日本百名山として期待していたが、スズメバチ、笹、雨雲により、期待していた満足度に届かなかったのが残念だった。ただ、時折見られる眺望はなかなか良かったのと、本文でも書いた通り、登山道がとても安全な山であるため気楽に登れる。勾配や距離、コースタイムはそれほどでもないが、色々あってどっと疲れた、そういう1座だった。

スズメバチについては、自分が襲われることはないのだが(今回も同行者が襲われているだけ)、3週連続で遭遇している。活動期なのだろう。一応念を押して、虫除けネットを装備した方が良いのかもしれない(特に樹林帯)。

そういえば、夏場に入ってから登り始めでエンジンがかからない状態に苦しむ登山が続いていたため、今回は、意識的に朝食を大量にとり、登山開始前にポカリスエットもガブガブ飲んで臨んでみた。これは大正解だったらしい。登っているときも、ちょっと早いなというタイミングで行動食を口にしたところ、ほぼフルパワー状態が継続した。

1個忘れていた。ダボスって何だ?

 

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山頂にあった祠

 

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