K10's Memorandum

いきなり登山が好きになりました

【拳を握れ】冒険してるみたいな甲武信ヶ岳登山(西沢渓谷からピストン)

残念ながら週末の天気予報が微妙ということで、計画していた初のテント泊はお預けとなってしまった。梅雨なので仕方がないのと、雨風が強い中で無理して行くこともない。一方、天気予報を見ていると土曜日だけは好天に恵まれそうだということで、再び日帰り登山を計画した。

甲武信ヶ岳。名前からしてカッコイイ。というか、この漢字でそう読ませますか!子の名前を最初に聞いたとき、真っ先に浮かんだのはB'z「コブシヲニギレ」。全くB'zっぽくも、登山っぽくもない歌で、とてもマイナー。ただ、懐かしくなって、前日コブシヲニギレを聞いて出陣したはずだが、登山口で頭の中を駆け巡った曲は、吉幾三新日本ハウスのCMだった。なぜだ。

 

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この男はコブシを握っていない(山頂の岩場)

 

 

甲武信ヶ岳のルートとコースタイム

日本百名山に挙げられる甲武信ヶ岳は、カッコイイ名前とは反対に、「長い」、秩父系によくある「地味」という印象を持っていた。特にルートがやたら長い印象があり、日帰りで行こうとすると、日が長い夏のほうが良いと思っていた。暑さとの相談だが。

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西沢渓谷入口からのルート

甲武信ヶ岳に至るルートは複数あるようだが、最もスタンダードな「西沢渓谷入口」からのピストンを選択。途中、ルートが2つに割れるところで「徳ちゃん新道」を進み、合流後に真っすぐ甲武信小屋へ。

登山口の西沢渓谷は、塩山駅からのアクセスは悪くなさそう。今回はレンターカーを使用したが、駐車場はそこそこのキャパもあり、そこへ至る道も運転しやすい。西沢渓谷は登山以外にも渓谷散策ルートもあり、降りてきたときは駐車場は満車状態だった。

コースタイム

【標準タイム】ヤマケイ地図の合計は9時間

【実際のタイム】西沢渓谷入口出発6:30 → 徳ちゃん新道終了 9:00前 → 甲武信小屋 11:00 → 甲武信ヶ岳 11:30 → 甲武信小屋戻りランチ → 小屋出発12:10 → 登山口到着 15:00頃

長いコースなので、水分補給休憩やランチは少し眺めに確保。

 

西沢渓谷入口から出発し徳ちゃん新道を進む

最初は例によって舗装された山道を進む。いや、山道というより、西沢渓谷の散策ルートと言った方が良い。緑と水が豊富な散策路である。

 

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10分ほど進むと、この標識。一瞬「は?」と思う。誰だイタズラしたの。

 

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進んで行くと立派なトイレ(写真撮り忘れた)を越して更に進む。

 

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先ほどの白黒写真の直線の先は左にカーブしている。そこで、この標識が登場。ヌク沢..温沢? 暖かいのだろうか。地図では、甲武信ヶ岳に向かうには、ヌク沢の東を進む近丸新道と、西側を進む徳ちゃん新道がある(今回は後者)。ただ、ヤマケイの地図が少しわかりづらく、この先が近丸新道なのか、それともこの先に2つの新道の分岐があるのかわからず。とりあえず、この標識の方面には入らず、山道を進む。

 

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正解だった。ヌク沢標識の甘言に惑わされず進むと、徳ちゃん新道の標識が登場。登山道とは思えない名前がイイ。

 

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新道序盤でいきなり上り坂があるが、その後は、下がフカフカしていて歩きやすい道が登場。

 

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カフカしたところを歩いていると、陽が射し込んだ美しい木に気づく。

 

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何て歩きやすいんだ、と感動していたのも束の間。急登が開始。勾配が緩い場所も時折登場するが、一度急登が始まると、勾配と長さが結構堪える。

 

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強い。もはや「徳ちゃん新道」というカワイイネーミングがどこかに消し飛んでしまう。

 

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尾根も登場。もの凄く細い場所もあり楽しい。

急登ありフカフカ道あり、尾根に岩場に木の根。2時間で700メートル登るルートだが、色々なものが登場してきて、キツさはあるものの全く飽きない。恐るべし徳ちゃん。

 

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合流地点到着

ここで近丸新道からのルートと合流する。ちょっとした広場があるので、ここで水分とエネルギー補給。写真の標識のところにサングラスが映っているが、下山時見たらなくなっていた。持ち主が回収したか?

 

これまた多彩な戸渡尾根を進む

合流地点を通り過ぎ、今度は戸渡尾根を進む。

 

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印象的なシャクナゲのトンネルでスタート。本当に囲まれたトンネル状態である。(花があまり咲いていないのが残念だったが、それでもキレイ)

 

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相変わらず登って行く。徳ちゃん新道同様、2時間で600メートルほど登る計算。

 

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まだ登り。エネルギー補給とポール装備でこの辺は快調に進む。

 

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開けた!

 

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突如開放的な場所に至る。眺望最高。そして風が気持ちいい。

 

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開けた場所からは、比較的緩い樹林帯が続く。進んで行くと...

 

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木賊山到着

といっても、何もない。樹に囲まれて展望ゼロである。ここで既に標高2,468メートルである。甲武信ヶ岳の山頂は2,475メートル。ここから40分で標高差7メートルということは...

 

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ああああああ。下っていく。。。

恐ろしいほど激しく標高を下げる。せっかく頑張ったのに。写真のエリアを抜けて、更に降りていくと森の中に休息ポイントが現れる。

 

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武信小屋到着

 

小屋から山頂を目指す

甲武信小屋から山頂までは20分。目と鼻の先である。少し登るが、それまでの登山道に比べればキツくない。

 

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稜線に出たところである。この先がゴール。

 

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甲武信ヶ岳到着! 素晴らしい登山道であった。

晴れていたが、遠くが霞んで富士山は薄くしか見えなかった。それでも、周囲の山々がよく見える絶景である。しかし、、、残念、ここで今月の写真のアップロード容量限界を迎える...山頂付近の写真があまりアップできなくて残念だが、また機会があれば。

最後に

ピストンのため、下山も同じ道を辿ることになる。長距離登山の下山は苦戦することが多いが、今回もキツく感じた。戸渡尾根の岩や木の根で消耗した後に迎える徳ちゃん新道の急坂は、流石にスピードダウン。まだまだ修行が足りないようだ。

天気もよく、気温も高いため荷物はとてもコンパクト。ただ、それでは体がナマってしまうと思い、食事用も含め水5リットル体制で臨んだ。下りも含めたトータルで見ると、若干やりすぎたな、と後で反省。

8時間を超える日帰り登山だったが、最後のバテは置いておいて、登山道の多彩さが印象に残るとても素敵な1座になった。登山前に持っていた地味なイメージとは裏腹である。登山客もそれほど多くはなく、それも良かった。小屋にテント場もしっかりあり、小屋から山頂までもアクセス抜群なので、一度テント泊でも来てみたい。

 

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甲武信小屋で飲んだコーヒー。超絶にうまかった。

 

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