K10's Memorandum

いきなり登山が好きになりました

【通知表】2017年に買った登山道具を振り返る

投資の成果

本題の前に登山の話

本日(2017年12月29日)、2017年登山の登り納めとして、初心にかえり、高尾山に行ってきた。高尾山口からピストンしただけではつまらないので、陣馬山へ登り、そこから景信山、小仏峠と経由して高尾山に縦走し降りてきた。初めて陣馬山から歩いてみたが、序盤の登りを除いては、ほとんどアップダウンがなく、好意的に言えば平和な登山、本音を言うとちょっと退屈。歩きながら、今年最後のブログの記事を考えたりしていた。

 

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本題に行く前に、本日の登山の写真を何枚か。写真でよく見かける陣馬山の山頂にあるオブジェ。なぜこんなところに、こんなデカいものを作ってしまったのか。非常に謎である。

 

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午前中の天気は最高に良く、富士山もバッチリ。ちなみに、本日はお気楽登山のため、一眼レフを持参せずSONYコンデジで撮影。

 

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年末と言うこともあり、景信山、城山の売店はClose。持参した食糧が少なかったので、途中でお腹が減って大変であった。

 

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小仏を通り過ぎて、最後に高尾山に登って行く階段。バス停から休憩込みで6時間くらい歩いたが、この階段が一番キツく感じた。高尾山に近づくにつれ、小さなお子さんを連れた家族、大人数でワイワイ歩く若者が増えてくる中、ヌバックレザーの登山靴で歩く自分は少し滑稽に感じた。軽量級の登山靴をやはり買おう。

 

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最後は1号路。もはや山ではなく観光地である。行動時間は長かったが、シビアさが全くない平和な登り納めになった。

 

本題:2017年に購入した登山道具の話

陣馬山からの縦走路で考えていたのが、今年、登山道具にとんでもない金額を投資したのではないか、ということ。登山靴、ウェア類、ザック、消耗品と、部屋は1年前よりも明らかに登山道具で溢れかえっている。色々と考えながら慎重に買ってはいるものの、その後の稼働率が異様に高いギアもあれば、1度っきりでお蔵入りした道具まである。そこで、まず2017年に購入した登山道具で、秀逸だったと思うものを挙げていきたい。

 

5位 Millet鎖帷子

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夏も冬も活躍中。これを使い始めてから、ベースレイヤーが汗で体に張り付くことも、汗冷えもゼロ。体に近いところに着るものほど投資した方がいい、と言われるが、まさにこれがソレ。当初、耐久性は大丈夫か?と思ったが、夏以降の登山でTシャツで出動した時を除き毎回使用しているが、未だ最初に購入したものを使えている。素晴らしい。若干脱ぎづらいことが気になるのと、何も知らない人が見たら「変態」だと思われること必至。 

(ミレー)MILLET DRYNAMIC MESH SHORT SLEEVE MIV01566  BLACK - NOIR L/XL

(ミレー)MILLET DRYNAMIC MESH SHORT SLEEVE MIV01566 BLACK - NOIR L/XL

 

 

 

4位 FITS靴下

FITS(フィッツ) ライトハイカークルー F1002 ストーン M
 

テント泊で靴擦れに悩まされた時に、インソールの交換と共にこの靴下の使用を開始。サイズは少しタイト気味だがMをチョイス。Lサイズのソックスは、登山靴の紐が緩んだ時に靴の中でズレたりしてどうも不安である。このソックスは、購入後どの靴を履くときでも使用しているので、既に20回以上履いている計算で、最近の稼働率は100%。耐久性もしっかりしているし、何よりも、その後のテント泊や高山帯でのトラブルが出ていないので信頼性がある。

 

3位 ナルゲンの1リットルボトル

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一緒に登山をしていた先輩のふとしたアドバイスで購入。それまでは0.5Lを使用していた。ザックには予備の水を積んでいるので、サイドポケットに入れるボトルの容量は関係ないじゃないか?と当初思っていた。0.5Lと1Lで何が変わるのだ?と。しかし、振り返ると、この差は非常に大きい。自分は登りでの水の消費量が多い(オーバーペース)ので、0.5リットルだと頻繁に入れ替え作業が必要になる。ガブガブ飲んでも大丈夫な安心感は、自分にとってとても良かった。

 

2位 マムートのソフトシェル

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厳冬期終了時に、防風/防水の使い勝手のよいものを探していた時に購入。流石に雪山では携行していないが、それ以外の場面では毎回使用した。風よけ、休憩中の保温、そして樹林帯でのレインウェアなど、使い道勝手が非常に良い。このタイプのソフトシェルは色々なメーカーから出ているので、これよりももっと快適だったり、高機能なものもあるとは思う。マムートのジャケットはシルエットがカッコいい。

 1位 COTTONのカメラホルスター 

s-d-k10.hatenablog.jp

きっと、これを購入していなかったら、一眼レフ携行の頻度が落ちたかもしれない。それ以上に、登山中に撮影する写真がずっと少なくなってしまったと思う。感動した場面でサっとカメラを構えられるメリットは計り知れない。ザックを下ろして、雨蓋開けて、ザックを開いて、撮影してまた閉まって、という撮影とは関係ない一連の作業が一切不要になるわけである。

当初思っていた以上に安定しているし、耐久性も予想以上にいい。また、カメラを終止胸の前に置くことで、当然岩や樹にぶつけてしまうリスクもある。実際何度かガチャっとやってしまったが、その頻度も、本当に偶にである。鎖場やハシゴでは、流石にカメラはザックにしまうため、それ以外の場面で気をつければ、カメラを破損するリスクはそれほど高くはないと感じている。

 

番外編:欲しいもの

 

挙げて行くとキリがないが、摩耗が進むザックと、軽量登山靴の2つが現在リストのトップにいる。 

カリマー リッジ 40 タイプ2 ブラック 57512

カリマー リッジ 40 タイプ2 ブラック 57512

 

ザックはテント泊、夏山のスピード登山を除いては、オスプレーの38Lを使用しているが、連続稼働のせいか、両サイドのネットやハーネスが破れそうになっている。通算で40回以上使っているので、ある程度の摩耗は仕方ないが、稼働率を落とす意味でも、もう1個あってもいいかな、と感じている。登山仲間でKARRIMOR RIDGEを使用している人が2名おり、使い勝手がとても良さそうで気になっている。また、MYSTERY RANCHのザックも、特殊なシルエットが購買意欲を刺激する。セールとかないかな...

 

SALOMONのQUESTシリーズは、意外に重量があるので、軽快な登山靴かどうかは不明であるが、この記事の前半で書いたとおり、高尾山や奥多摩あたりを回るための靴が欲しくなってきている。実際この1年間を振り返っても、友達とハイキングのような登山も何回かあったりして、自分だけヌバックレザーというのはちょっと微妙である。特にこだわらなければ、セール対象になっている靴も沢山あるので、今度試してみよう。

と、なんだか、統一感のない記事になってしまい、ご容赦を。

 

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【甘味】今シーズン初の雪山として浅間山(黒斑山)へ(2017年12月22日)

遂に冬山シーズン突入

1週間前に平標山で今シーズンの冬山登山開始となるはずだったが、寝坊による遅刻、そして予想外に積雪が深く、時間切れで敗退となってしまった。1週間経ち、同じ場所に最アタックという選択肢も考えたが、平標山は夏にも登っているので、違う場所を選ぶことにした。選んだのは。現在、噴火警戒レベル2のため、浅間山そのものには登ることができないが、外輪の山々から浅間山の勇姿を眺めることができる。夏山で行くには少し物足りないが、雪山の慣らし運転としては良いはず。

 

IMG_3717浅間山

雪を纏った浅間山は、評判通りガトーショコラな山だ

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【暖暖暖】Patagoniaナノエアはあったかいぞお!(Patagonia Nano-Air)

メレンゲのようなジャケット

雪山シーズンも始りつつある。登山ショップに行ったとき、雪山登山のためのウェアの組み合わせをあれこれ考えさせられた。

【昨年の雪山のスタイル】

  • アンダーウェア、中厚手のメリノ、フリース(R2)が行動着
  • 動き始めが寒ければナノパフを羽織る。稜線出る前の休憩時も同様
  • 稜線ではハードシェルを被る

昨年吹雪の権現岳でも、なんとか凍えることなく過ごせたので、多分この組み合わせは悪くはないはず。今年も同じセットで問題はないのだが、最近PatagoniaのR2が完全に「最強の普段着」になってしまい、こいつを登山に持ち出すと、家で着るものに困る、という謎のジレンマが発生してしまった。そういうわけで、R2をもう一枚買うか、もしくはR2ではない別の何かを買うか、という決断を迫られた。

 

ナノエアを選んだ理由 その1

IMG_3474ナノエア

Patagoniaショップに何度か通い、R2とナノエアを何度も試着した結果、最後は、ナノエアを購入した。R2はフリース、ナノエアはアクティブインサレーションのカテゴリーで、厳密には異なるジャンルのようだが、とりあえずは、ベースレイヤーの上に着られるという点では共通する。

雪山登山を想定すると、R2にしろナノエアにしろ、稜線ではこの上にハードシェルを羽織るため中間着として期待がされる。一方、ハードシェルを装着するのは稜線に出てからであり、冬場であってもアウター的に使う時間帯も長い。R2を買えば中間着として無難な選択だし、登りであればフリースも十分行動着になる。しかし、今回は直感的にナノエアを選んでみた。

 

IMG_3447ナノエア

柔らかい。

生地は、化繊ダウンとも、フリースとも違う、何とも不思議なフワフワっとした独特のタッチである。さらに試着してみると、着心地の良さにまず驚く。フリースの心地よさとはまたひと味違う。

 

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丸めてみると、柔らかさがわかる。そして。

 

暖かい。

同じく試着していて、フリースよりも保温性が高い(つまり試着中暑く感じた)ことも印象に残った。意図的に通気させるフリースよりも、密閉された感じがする。何となく中間着というか、アウターっぽい感じもする。

 

柔らかさと暖かさ。R2とは違う使いやすさがありそうな気がした。

 

IMG_3467ナノエア

なお、素材はナノパフのようにツルツル、シャカシャカはしておらず、フリースの様に起毛もしていない独特のタッチ。毛玉ができやすいという前評判だったが、確かに摩耗には弱そうな気がしないでもない。

 

IMG_3553ナノエア

ポケットは胸に2個、お腹のところに2個。ジッパー部分は防水加工はなし。ちなみに、ポケットに手を入れると、これまた暖かい。

 

ナノエアを選んだ理由 その2

IMG_3549ナノエア

【選んだサイズ】S

R2はMを購入しているので、SとMで迷った。Mだと余裕あって、中に何枚か重ね着が出来そう。Sだと体にピッタリ吸い付く感じ。ただ、素材がとっても柔らかため、ピッタリサイズでも窮屈さがない。店頭で試着した際、保温性が高そうなので、余程の高山地帯か悪天候でもない限り、ベースレイヤーは薄手か中厚手かと。よって、サイズはピッタリサイズのSを選定。

 

【選んだタイプ】フード付きフルジップアップ

本当はフードは不要で、ジャケットタイプ(フードのないやつ)が欲しかったのだが、在庫切れ。ハーフジップタイプは在庫が豊富に残っていたが、明らかに保温性の高そうなウェアを買うのに、わざわざ着脱が難しいハーフジップを選択肢に入れる意味がわからず除外。ナノエアは、登山口からずっと着ていられる(脱ぐ必要がない)という評価もあり、脱ぎづらさは関係ないという考えもあるが、移動中や春先なんかで「ちょっと羽織る」ようなケース、急登で思いっきり換気したいケースなども考えて、やはり全開できるタイプがいいと思った。好みの問題でもあるが。

なお、フードの部分はビヨ〜ンと伸びるので、素材の柔らかさとあわさって、フードがいい感じで頭にフィットする感触である。

 

【選んだカラー】ブラック

残念ながら今年のラインナップに赤はない。暖色系は派手なオレンジがあったが、店頭にはハーフジップアップのみ。ジャケットタイプも在庫がないので、フルジップで選ぶとすると、ブラック、ネイビー、変な迷彩柄、そして茶色に黒の水玉みたいな謎のカラーの4つ。どれを着ても登山感の乏しい風合いに見えたが、であれば、一番シンプルなやつでいい、と思いブラックにした。電車移動とか街中に出たとき、一番無難でもある。ただ、この材質、砂埃が付着しやすいため、ブラック、ネイビーのような暗い色だと汚れが目立つかもしれない。

 

出撃Part1 雪のある場所で威力を試してみる

場所は12月16日の越後湯沢。天気は良く、麓は風もない。新雪がいっぱいの道、気温は氷点下3度である。雪山としては暖かい環境でもある。

 

IMG_3478ナノエア

こうやって写真で見返すと、ブラックも悪くない。

保温性は抜群である

家を出る時からずっと装着。新幹線の中では、少し暑く感じたが、外ではちょうどいい。フリースにソフトシェルを羽織っていた同行者は、序盤寒いを連発していたが、ナノエアに包まれている自分は寒さは全く感じず。

ボトムスは、メリノのタイツに中厚手パンツだったが、こっちは冷たいなーと感じたし、手袋をしないと手が冷たくて仕方なかったので、やはり結構寒い環境だったはず。ナノエアはコンパクトな作りでありながら、素晴らしい保温性である。

 

IMG_3482ナノエア

勾配はあまりない場所で、トレースはあったのだが、その後に雪がまた降ったようで、こんな感じのフカフカの雪と格闘して歩くことになる。事前の情報ではもっと雪が少ないと予想していたため、ワカンは家に待機。激しくを後悔した。ただ、登山的にはスピードダウンなのだが、ナノエアを試すには良かったのかもしれない。

 

ずっと着ていられるか?

IMG_3518ナノエア

モフモフをかき分けて行く。

だいたい2時間強、緩い雪の坂を進む。序盤は靴が隠れるくらいの雪の深さだったが、途中からは膝近くまで埋まるところもあって、結構なパワーを要する歩行であった。さらに30分程度登りが続く with 膝丈くらいの雪。

顔からは汗が噴き出して、水もガブガブ飲むほど発熱したが、何とナノエアを終止着ていられた。流石に一番暑かった時はジップを全快にしたが、終止着ていられた、ことに変わりはない。暑がりで汗かきの自分にとっては衝撃的なことである。

そして、休憩したりザックからモノを取り出すために立ち止まった時、保温性と防風仕様により、体が冷えることもない。世の中便利なものがあるものだ、とシミジミと思った。

 

IMG_3541ナノエア

素材的に絶対防水ではないのはわかるが、撥水加工あり。ちょっとの雪は全く問題はなし。

 

IMG_3056ナノエア

ちなみに、ナノエアの下は、ICE BREAKERのメリノウールの中厚手ベースレイヤー。Oasis LS Creweという製品。中厚手(200)となっているが、すっごい薄くて、肌触りも最高によろしい。また、ナノエアがピタッとしたサイズなので、これくらいの薄さのベースレイヤーでちょうど良かったかもしれない。

 

出撃Part2 稜線で耐えられるか確かめてみる

越後湯沢では、雪の積もる林道を中心に往復4時間程度の行動であった。フカフカの雪に足をとられ、運動量としてはかなりあり、ナノパフの行動着としての機能を試すにはよかった。しかし、連続した登り、あるいは稜線ではどうか。第2回のトライとして、長野県の浅間山(黒斑山)で使って見た。

 

IMG_3572浅間山

登山口での1枚。寒い、とにかく寒い。手袋なしだと冷たくて痛い。中厚手パンツとメリノウールのタイツを履いていたが、足下の冷えには耐えられず、登山口からハードシェルを履くことにした。一方の上半身は、ナノエアのみで問題なし。保温性は改めて凄いと感じた。

 

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黒斑山は行動時間は登り2時間。息が切れるほどの急登とはいかないが、そこそこの登り道。また途中からは樹林帯と稜線のミックスした様なルートである。

まず登りは、前回同様、スピードを出したりして放出する熱が多くなると、ファスナーを全て締めた状態では耐えられない。適宜、開け閉めして温度調整を図った。これは、いつも着るフリースでも同じである。また、終止ザックを背負う背中側も、特に不快感もなかった。この日は風がほとんどないため、雪があっても登れば暑い。そう考えると優秀なジャケットである。

稜線だが、繰り返しになってしまうが、風があまりないため、ナノエアのみで終始過ごすことが出来た。登り/縦走/休憩と、それぞれ体から出る熱は違うし、アウターに求められる機能も異なってくるが、1枚で冬山を乗り切れる、やはりカバー範囲が半端ない。

ちなみに、ちょっとだけハードシェルを上から羽織ってみた。前のファスナーは開けっ放しで稜線を歩いたのだが、熱がこもって暑い。風がないと、ハードシェルを羽織る必要性がそもそもなく、ナノエアの中間着としての能力は、もっと厳しい環境のときまで待つとしよう。

 

R2との使い分け

R2は部屋着、ナノパフは登山着。。。。ではない。

 

【R2の方が優れている点】

  • 通気性があるため、温度調節に優れていると思う。アウターの出し入れ等の手間は面倒であるが、シェルをかぶれば保温性は高い。
  • ハードシェルを被って中間着にしても、透湿性の高さが生きる。

【ナノエアが優れている点】

  • 単独でアウター的に使えるため、着脱の手間が少ない。
  • 登り始め、登りの最中、休憩時間と単独でカバーできる行動範囲が広い。
  • 冬山の稜線でも、風がなければアウターとして十分いける。
  • 登山の帰り道は街中でも寒いが、そのまま着ていれば暖かく家まで到達。

意図的にスースーするように作ってあるR2は、寝間着/部屋着としては最高である。また、この上にシェルを組み合わせることで保温力が上がる。組み合わせ次第で、色々な使い方ができる。一方のナノエアは、アウター的な要素もあり、単独で色々出来てしまう。選択としては悩ましい。

ハードシェルを羽織り、ナノエアを中間着として試す機会が1度(しかも短時間)なので、何とも言えない部分もあるが、中間着としては通気性に優れるR2に軍配があがるような気がする。本文にも書いたが、ハードシェルを上に重ねると、ナノエアに熱がこもってしまう。ただ、もっと風の強い場所で試せば、あるいは違った印象をもつかもしれない。

現時点では、行動時間があまり長くなく、天候が安定していている冬山はナノエアオンリー(もちろんレインかハードシェルは持って行く)で良いと思う。登山中だけではなく、登山前、登山後も暖かく過ごせる。ただ、行動時間が長かったり、初めて挑戦する山などは万全で臨みたく、中間着としても絶妙な存在感を出すR2を持って行くと思われる。保温については、次に登場するナノパフも含め調整すれば良い。

最後にもう1個、ナノパフとの棲み分けである。ナノパフは現在行動着では着用しておらず、常にザックの中で待機している。このため、R2、ナノエアとも競合しない。

 

まとめ

  • ナノエアは柔らかくて、フワフワしているので着心地が良い
  • ナノエアの保温性は、薄くコンパクトな作りから想像できないくらい良い
  • ナノエアは雪道をガシガシ汗だくで進んだり、登ったりしても着ていられる
  • 行動中のアウターとして、また休憩時間や帰り道までカバーするため、使用範囲は広い
  • 通気性はR2の方がよく、透湿性も同様。ハードシェルとの相性もR2は高い。
  • 多少の風はナノエアは防いでくれる。ハードシェルをナノエアの組み合わせは、相当寒い環境であれば良いが、個人的にはやは暑い。
  • ナノエアは汚れやすそう(ただ、洗濯機OK)、摩耗には強くなさそう
  • アウター機能としてはナノエア、中間着として見ればR2 (暑がりの方は)

正直なところ、R2が最強の部屋着であるのであれば、ナノエアは最強のコンビニに行く時のアウター。どっちも普段使いからガンガン行ける良い製品だと思った。

 

余談

出撃Part1では、本来は平標山に登る予定であったが、豪快に2時間寝坊、そしてアプローチの林道が予想以上の積雪で、ワカンなしでコースタイムの2倍を消費。平元新道を登り始めてしばらくは頑張ったが、急登&膝下まで埋まる新雪でスピードも全くあげられず、途中で断念。天気が良かったので、非常に残念な登山になってしまった。

雪山準備にTOO MUCHはない。

 

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【Even】忘れないうちに2017年の登山を振り返る

Even a master is running around

気づけば12月も真ん中に差し掛かる。商売柄もあるが、12月は一瞬で終わってしまうため、とりあえずは2017年の登山の思い出を綴る記事を書いてみた。40回以上登ったので全部をここで語れないのが残念である。

 

来年も絶対行きたい山(仙丈ヶ岳 9月)

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9月上旬の台風一過ということもあり天気最高。体調も景色も完璧だった登山。樹林帯を抜けてからの稜線歩きは、時の流れも登りのキツも全て吹き飛ぶ、素晴らしい瞬間だった。広河原までの長時間バスは苦痛ではあったが、その甲斐はあった。行ったことない人は絶対行ってほしい。

 

最も恐ろしかった山(八ヶ岳権現岳 2月&4月)

IMG_7461権現岳

この山は個人的には非常に恐ろしい。2月にトライした時は、前三ツ頭に出る前で吹雪きに襲撃され敗退。ワカン購入前なのでツボ足ラッセルで靴が冷えて、稜線で限界を迎えるに至る。そして4月の残雪期。気持ち良く登り切って下山しようとしたところ、トラバース中に足場が崩壊しを経験する。あまりその時の記憶は「怖い」という感じでは残っていないが、この時を堺に、トラバースや切れ落ちた斜面に対する恐怖心を持つようになってしまった。この冬は避けると思うが、無雪期に、気持ち良く登り切りたい。

 

登山初トライの友人を連れて行きたい山(棒ノ折山 11月)

IMG_1513棒

ある意味で今年最も期待を裏切った山。良い意味で。こんな近郊に、こんな素晴らしい登山道があるとは。小さい山にも関わらず、沢、鎖、岩登り、急登、尾根歩きと色々な要素がコンパクトに詰まっているし、下山後に温泉まである。2017年の裏MVP的な存在であった。

 

最も印象の悪かった登山(大菩薩嶺 6月)

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スズメバチに追いかけられた四阿山と迷ったが、大菩薩嶺がある意味で最下位。稜線は美しく印象に残っているが、始発電車に乗って、満員のバスに長時間揺られて、やっと登山口に到着して歩き始めたと思ったら20−30分で稜線です、、、というテーマパーク感が感動を薄めてしまった。稜線歩きが終わったと思ったら、そこからは結構長い下山、ということで、一体何をしに来たんだろう、というのがその時の偽らざる感想だった。コース設定が悪かったのだろうか。もっと下の方から登り始めていたら、印象は違ったかもしれない。

 

最もキツかった登山(鳳凰三山ドンドコ沢 7月)

地蔵岳

写真は2日目早朝の地蔵岳ピークハント。生涯初めてのテント泊、20kg近い荷物を担いでひたすら登るドンドコ沢は、今振り返っても「ツラカッタ」。重量に不慣れだったし、またよく考えもせず色々とザックに詰め込んでしまった。ただ、この時に直面した問題から、水分補給や塩分補給の大事さ、靴擦れ対策の必要性を痛感できたのは、今思えば非常に素晴らしい経験だったように思う。

 

最も沢山訪れた山(塔ノ岳 4回)

IMG_6240磐梯山

数えてみたら4回も登っていた。鍋割山から登ってもよし、ヤビツ峠からグルッと回ってもよし、バカ尾根をひたすら登っても良し。どのルートでも塔ノ岳を通るので、最多になったようである。安全でそれでいて適度な負荷もあって、手軽に汗を流したり、遠方の山域に行けない時に登ってみたり、ある意味ホームグラウンド的な山。まだ、丹沢山には行っていないので、是非行きたいところだ。

 

最も行動時間が長かった山(徳沢〜北穂高 10月)

IMG_0294北穂高

午前2時起床、3時出発、涸沢カールから北穂高岳の山頂に出て、涸沢カールに16時に戻る。ノンビリ登っていたせいもあったが、12時間を超える行動時間は、流石に堪えた。おまけに、定員オーバーの涸沢小屋ではほとんど寝られず、もの凄い過酷な登山になってしまった。ただ、キツさでいえば、ドンドコ沢に軍配があがる。

 

その他好印象だった山達

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硫黄岳の最後の急登中、背後に迫る八ヶ岳主峰.。

 

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安達太良山を進む。雪山はこれくらいのシビアさでちょうどいい。

 

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燕岳山頂より。

 

IMG_0786磐梯山

磐梯山の下山。

 

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赤岳、地蔵尾根を下降中。 

 

今年もあと2週間あるので、もう1回か2回は登れるでしょう!

IMG_7370権現岳

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【Another】プチリベンジで甲州高尾山に登ってみた(2017年12月10日)

地味だが素敵な登山道

土曜日に、超遠方からやってきた友人たちと観光登山の最高峰「高尾山」に行く予定であった。しかし、不運にも体調不良のメンバーが出てしまい計画は頓挫する。高尾山ということでスタートタイムが遅かったため、中止の決定をしたときには単独行で他の山に切り替える選択肢がなくなってしまった。そして日曜日、別の者を召還に成功。さて、どこに行こう?、ということで、高尾山つながりで甲州高尾山を選んでみた。

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標高は低くても素晴らしい稜線歩きができる山

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【苦戦】2週連続で秀麗富獄十二景へ。扇山と百蔵山を縦走(2017年12月3日)

おじゃる丸からモモクロへ

先週、山梨県大月市にある秀麗富獄十二景に初めてトライし、十二景の中で一番南側に位置する本社ヶ丸と清八山を訪れた。2,000Mにも満たない山なので軽いハイキング程度に臨んだのだが、結構な移動距離と急登にかなり苦戦してしまった。

今週は土曜日に登山に行くことが出来ず、日曜日に満を持して山へ向かうことになったのだが、月曜日の仕事のことなども頭を過るため、アクセスの良い秀麗富獄十二景の続きを回ることにした。

 

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秀麗(百蔵山山頂より)

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【GAP萌】秀麗富嶽十二景へ初トライ。本社ヶ丸と清八山(2017年11月25日)

その名前変えていただけないか

本社ヶ丸と書いて「ほんじゃがまる」ホンジャマカ、ジャガリコ、おじゃる丸など、緩い何かが頭を過る名前である。しかし、先に言っておくと、そのゆる〜い名前とは裏腹に、かなりのHard Modeの山である。

週末の天気予報は「晴れ」。しかし強風の予報もあり、てんとらの予想では登山指数は軒並みC。ただ、どうしても登山がしたかったので、高山帯を避けて行き先を探してみた。本社ヶ丸は、山梨県大月市が選定した秀麗富獄十二景の1つ。富士山が綺麗に見える山トップ12みたいなものだろうか。十二景と言いつつ、19峰が選ばれていて、今回の本社ヶ丸も隣の「清八山」とワンセットとなっている。この辺り、詳しくは大月市のHPに掲載されている(大月市秀麗富嶽十二景)。

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正午に撮影した富士山(フレアが残念...)

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